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環 境 の 話 題
スターン報告に学ぶこと
 2006年10月30日にイギリス政府(財務大臣)の依頼による経済学者ニコラス・スターン博士によって発表された地球温暖化(気候変動)に関する報告書「スターン報告」正式表題: The Economics of Climate Change (気候変動の経済学)が、世界に与えた衝撃を覚えてらっしゃる方も多いかと思います。

 政権交代の成ったこの時期に、その内容を振り返ってみることも重要かと思い取り上げてみました。

 下記に記した「スターン報告」の主な内容を要約すると、
「このまま温暖化を放置すれば、世界経済の損失は、820兆円にも達する。
例えば、2億人が海面上昇などで家を失い、干ばつで何億人もの人が難民となる等。
しかしCO2排出削減など、対策を早急に行えば、世界のGDP(国内総生産)の約1%投資で破局は回避できる。
しかもその投資額の数百倍ものメリットが返ってくる。
自然エネルギーや自動車省エネ技術、新素材、リサイクル、植林事業、都市緑化等のグリーン・テクノロジー(GT)分野への積極的投資が重要。」ということかと思います。

 グリーン・テクノロジーについても、最近は話題になることが多いですが、ご参考までに

 グリーン・テクノロジー(GT)へのパラダイムシフトの胎動
化学農法から自然農法へ、
化学食品から自然食品へ、
化学医療から自然医療へ、
化学住宅から自然住宅へ、
化学素材から自然素材へ、
化学洗剤から自然洗剤へ、
化学エネルギーから自然エネルギーへ…等々。

 従来とは、違ったコペルニクス的発想の転換を伴った、グリーン・テクノロジーへの早期の移行が環境問題については、最重要事項と思われます。
………………………………………………参考………………………………………………
《「スターン報告」の主な内容》
1.気候変動のリスク
  • 気候変動(地球温暖化)は非常に深刻かつ全地球規模でのリスクであり、世界規模での緊急の対策を要する。
  • 気候変動を無視すれば、経済発展が著しく阻害されるリスクがある。
2.緩和策のメリット
  • 気候変動に対する早期かつ強力な対策の利益は、そのコストを凌駕する
3.対策しない場合の被害予測
  • 5 〜 6℃の温暖化が発生し、世界がGDPの約20%に相当する損失を被るリスクがある。
4.緩和策の費用予測
  • 温暖化ガスの放出を2050年までに現在の4分の3に削減してCO2濃度を550ppmに抑えた場合、その対策コストは平均でGDPの1%程度と見積もられる。
5.有効な緩和策とそれぞれの限界
  • エネルギー貯蔵…運輸や他の殆どの低炭素技術の活用を拡大する技術として重要。
  • 低排出な運輸手段…排出量を抑え、バイオマス燃料を利用することが重要である。長期的には低炭素の電力源や水素エネルギーへの移行が検討されるべきである。
  • 間欠性の再生可能エネルギー…太陽光発電や風力発電などは不随意に発電するため、バックアップ電源を確保する必要性がある。
  • 作物から製造するバイオマス燃料 …バイオマスは運輸、発電、工業や建築で炭素排出量の削減を可能にする。ただし現行のバイオマス燃料は農業や水資源との競合も起こし得る。
  • 電力およびガス … これらの配送システムは小規模分散型の発電、コージェネレーション、水素エネルギーの導入などによって根本的に変わるだろう。
6.取るべき政策
  • 発電、輸送、エネルギー消費などの重要分野で、新規または改良された技術への広範な移行が必要である。
  • 低排出な技術への研究開発投資をふやし、技術革新を現状よりも加速する必要がある。またその普及を加速するため、現状の数倍の助成を行うべきである。
  • 新しい技術の普及のため、市場以外の組織的障害を取り除く政策が必要である。
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